誌面情報 vol56
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組織の風評被害対策アンケート
本誌では、メールマガジン読者者を対象に、組織の風評被害に対するアンケート調査を実施した。その結果、回答者の約15%が風評被害を受けた経験があるとしたが、ネット上での風評の監視や調査については「行っていない」とする回答が多く、風評被害が起きた際の対応方針やマニュアル整備が課題となっている実態がわかった。一方で、風評による最終的な被害としては、組織の信頼・信用力の低下、ブランドイメージへの影響、製品・サービスの売れ行きなどへの影響を懸念している傾向が明らかになった。アンケート回答者は213 人。組織別内訳は上場企業が31.9%、非上場企業が44.6%などで製造業が最も多い。
2016/10/04
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企業の魅力度が風評に影響する
電通パブリックリレーションズは広報に関する専門コンサルティング会社で、54 年の歴史があります。メディア対応を軸にしながら、危機管理対応コンサルティングをしています。風評被害の定義は「ある社会問題が、大々的に報道されることによって、本来安全とされるものを人々が危険視し、消費をやめることによって引き起こされる経済的被害」です。これは最初のスピーカーである関谷先生の著書に書かれていたことです。大々的に報道されればされるほど風評が広がるところが大事になります。
2016/09/29
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不祥事対応における風評発生メカニズム
私のいるエス・ピー・ネットワークの総合研究室は危機管理体制の構築のコンサルティングや緊急事態発生時に企業の対策本部に対する様々な対応を支援・助言しています。企業にとっては不祥事を起こすこと自体が評判を落とすことになります。その後、記者会見を含めて、緊急事態の対応を間違えてさらに評判を落とすことが一番まずいパターンです。皆さんも、日々のいろんなニュースや事例を見ていておわかりかと思います。
2016/09/29
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被害のパターンを見極めることが大切
現在の「風評被害」という言葉の中には様々なものが含まれます。いわゆる不祥事を「風評リスク」と呼ぶものや、「炎上」「集合行動」「デモ」に類するもの。また「うわさ」「流言」というものも「風評被害」の一種として捉えられることがあります。まずは、これらを区別して説明したいと思います。
2016/09/28
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風評マネジメントで観光を立て直す
約1年半前に長野県白馬村で地震が起きました。その風評被害対策として何をしてどう感じたかを中心にお話しします。まず白馬村について。北アルプスの3000m級の山々が間近に見えてとても素晴らしい山岳景観を持っています。そしてその麓に農産地帯が広がっていまして、そこに我々が住んでいるという状況です。私は移住者ですが、四季は4つではなくてもっともっと細かく分かれていると感じるほど、四季折々の魅力ある地域です。
2016/09/27
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被災自治体の支援のあり方
熊本地震の震源地となった益城町。役場の入り口には、「キケン職員以外立ち入り禁止」と書かれている。災害対策本部となるはずの役場が地震によって機能しなくなってしまった。庁舎には、全国の都道府県名が書かれたビブスを身に着けた職員が多数出入りし、益城町の職員の多くは、プレハブの臨時庁舎で業務を続ける。県外からは最も多かった時期で150人以上の自治体職員が派遣された。が、情報共有や連携は難しい。
2016/07/27
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巻頭インタビュー プロこそ素人( 知ろうと)であれ
「事故が発生しないように備えはするが、事故が起きることを前提とした対策ができていない」地震、水害などの自然災害、火災や爆発事故、あるいはサイバー攻撃などのITセキュリティを含め、あらゆる危機管理において日本の弱点と言われるのが、危機が起きた後の対応である。
2016/07/25
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特集1 熊本地震企業の対応 BCPの見直すべきポイントがわかる!
熊本地震における企業の対応から学ばされることは多い。過去の災害教訓を生かし、備蓄や訓練に力を入れてきた会社は、対応力の高さを見せつけた。地元の中小企業でも台風への備えを強化してきたことから、今回の地震でも迅速に対応できた会社はある。何が、なぜうまく対応できたのか、課題はなかったのか。これらを本社、現地の双方から取材・検証することで、BCPの見直すべき点を洗い出してみた。
2016/07/25
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「常に備えてきた」成果(富士フイルム九州)
建設時から布田川・日奈久断層の存在を把握し、さらに地震などの自然災害を想定して繰り返し訓練をしてきたことで熊本地震の被災から早期に復旧した工場がある。TACフィルムと呼ばれる、液晶ディスプレイの構成部材である偏光板の保護膜を生産する富士フイルム九州だ。
2016/07/25
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社員を守る、地域を守る(再春館製薬所)
熊本地震の震源地である益城町に本社を構える再春館製薬所は、震度7を記録した2度の地震により操業休止を余儀なくされた。「前震は大した揺れではなかったというようなことが言われますが、ここ(震源地)は十分以上に揺れています」(再春館製薬所執行役員経営企画室長の大庭博人氏)。
2016/07/25
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社屋を避難所として開放(熊本構造計画研究所)
熊本市内から阿蘇方面(北東)へ15㎞ほど離れた大津町にある熊本構造計画研究所(本社:東京都中野区)も激しい揺れを受けた。社屋の構造やライフラインに大きな被害はなかったが、一時的に自宅に住めなくなった所員が多数出たことから、社屋を避難所として開放し、10家族ほどを受け入れた。
2016/07/25
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現場対応力が機能(工務店① 株式会社アネシス)
台風を想定して災害対応力を強化してきたことで、熊本地震でも迅速に対応できた企業がある。熊本市内に本社を置く工務店だ。建設業や工務店のBCPは、災害発生時に自社の事業の継続・復旧を行うだけでなく、様々な社会インフラ設備や被災住宅の復旧に取り組むことが求められる。株式会社アネシス(熊本市東区)の地震後の対応を取材した。
2016/07/25
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常に先手の対応(工務店② 新産住拓株式会社)
「兄が東日本大震災を経験した工務店から、被災地でどのようなことが発生したか、工務店がどんなことに困ったかを詳細に聞き取り、教えてくれたことで次に何をすべきかを判断しやすくなった」と語るのは新産住拓代表取締役社長の小山英文氏だ。
2016/07/25
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仕入先を直後から支援(トヨタ自動車)
トヨタ自動車は4月18日から工場の稼働を段階的に停止し、完全復旧までに約1カ月半を要した。3.11以降、サプライチェーンを含めたBCP 体制を強化してきたが、いかに機能したのか? 同社の対応を振り返る。
2016/07/25
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取材記 熊本地震の対応から学ぶ15のポイント
熊本地震における企業対応は、しっかりと災害に備えて準備をしてきたか否かで明確に結果が分かれた。繰り返し訓練をしてきた企業は、BCPで定めた「目標復旧時間」より早く事業を再開させるなど見事な対応を見せた。今回の事例から学ぶべき最も大きな点は「日々の備え」の重要さであろう。
2016/07/25
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効率的な安否確認で業務に集中 サイバーセキュリティ対策に強みを持つIT企業が採用した理由(株式会社ラック)
サイバーセキュリティ分野の先駆者として大手企業や行政機関を支え、現在は業界をリードする株式会社ラックが安否確認体制を刷新した。安全・安心を軸に精査し選んだのがサイボウズスタートアップスの安否確認サービスだ。
2016/07/25
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被災地の燃料を絶やすな!(シューワ株式会社)
今年6月に発生した震度7が2回発生するという観測史上まれにみる大災害に襲われた熊本県。特に益城町は活断層の真上に位置したことから、甚大な被害を被った。しかし、今回の震災では東日本大震災と違い、燃料供給における深刻な事態をニュースで聞くことは少なかった。
2016/07/25
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日本で一番小さな市(蕨市)に防災大学校
「あなたが主役!市民一人ひとりが地域の防災リーダー」。こんなキャッチコピーで、防災に必要な知識を市内の在住者や在勤者に幅広く身に付けてもらう市民講座が埼玉県蕨市で開かれている。その名も「わらび防災大学校」。初級編4回と中級編5回の計9回の講座を通じて、防災の基礎知識や地域の危険性、避難所の運営方法、救助救命などを学ぶ。
2016/07/25