●特集1
世界市場に異常事態。日本企業は救えない!?
地震保険の盲点
東日本大震災をきっかけに、企業の地震保険への注目が集まっている。ところが、大手損害保険各社は震災後、地震関連保険の新規引き受けや、既存契約先の補償拡充を相次いで停止。企業の命綱である地震保険に入りたくても入れない状況が全国的に生じている。
保険料率も今年度以降、大幅に引き上げられる可能性が大きい。企業はいかに地震リスクに立ち向かえばいいのか。地震保険の現状と、新たな対策への道筋を探った。
・世界の保険市場を揺るがす2.7兆円のインパクト
・保険商品を買う時代は終わった。防災・BCPを売り込め
・地震による損失額はこうして算出される!自社の地震リスクを知る
・事業継続に役立つ費用を保険で調達 日本の保険市場に新風
・リスクと向き合うのが我々のビジネス 日本から逃げはしない
・中小・中堅企業に新たな地震保険 財物と休業を同時補償
・解説 被災時に役立つ財務戦略
・特別寄稿 災害時に備えた中小企業の財務戦略/眞崎達二朗氏
●リスク対策.com定期読者対象 無料シンポジウム案内
巨大災害からの教訓 ~今、世界の危機管理に学ぶ~
9.11 ニューヨーク同時多発テロから10年、アメリカの危機管理は飛躍的な成長を遂げた。
中国は2003 年のSARS、そして08 年の四川大震災の教訓を生かし現在、国を挙げて危機管理体制を強化している。東日本大震災を経験した日本が、今後、見直すべきことは何か。政府、自治体、民間企業に求められる、これからの危機管理のポイントを探る。
・日本の危機管理 ~東日本大震災後に見直すべきこと~
京都大学防災研究所/林 春男 教授
・中国の危機管理の発展
北京清華大学公共安全政策研究所所長/顧 林生 教授
・アメリカの危機管理の発展
京都府立大学公共政策学部/青山 公三 教授
・欧米の危機管理と企業の事業継続マネジメント
東京海上日動リスクコンサルティング㈱/岡部 紳一 主幹
・9.11以降のサイバーテロ対策と日本が強化すべき点
㈱サイバーディフェンス研究所/名和 利男 部長
(9月8日(木) 10:00~18:00 牛込箪笥区民ホール)
申し込みは http://www.risktaisaku.com より
●対談
江戸川大学 濱田逸郎教授×広報駆け込み寺 三隅説夫代表
東日本大震災におけるメディアコミュニケーションを問う
東日本大震災では、ツイッターやフェイスブックなど誰もが手軽に情報発信できるソーシャルメディアが注目を集めた一方で、被災地では手書きで避難所に張り出された石巻日日新聞の壁新聞や、コミュニティFMなどアナログ媒体が大きな役割を果たした。そして、これらのメディアを通じて伝えられた情報の中には、現地での生活に不可欠なものもあれば、真実とは違うデマや、何が真実か分からないあいまいなものも多く含まれていた。今後のメディアコミュニケーションのあり方を、江戸川大学の濱田逸郎教授とNPO 法人広報駆け込み寺の三隅説夫代表に対談していただいた。聞き手は本誌編集長・中澤幸介。
●特別インタビュー
青山学院大学/榊原英資教授
今こそ国債による大型支援を
●特集2
東日本大震災におけるBCP 事例 第2弾
教訓を語り継げ
未曾有の被害をもたらした東日本大震災。都内でも交通機関の麻痺、設備の被害、サプライチェーンの寸断などにより、多くの企業で事業が休止した。今、あらためてBCP(事業継続計画)への関心が高まっている。今回の震災で、BCP はどう役立ったのか。前号に続き、企業の震災時からの対応を紹介する。
・古河電気工業
・ソフトバンク
・フィリップモリスジャパン
●特集3
被災病院の現場
津波直撃の中、救った患者の命
●データ
震災関連の倒産が急増 2011年5月6月企業倒産状況
●インタビュー
被災地を最も歩いた外国人学者が見た風景“壊滅的な沿岸部に学校が残っていた”
顧 林生氏/北京清華大学都市計画設計研究院公共安全研究所所長
●シリーズ
・内田久美子弁護士の社内リスク相談 弁護士/内田久美子
・企業における危機管理と法律
労働者(従業員)との雇用関係におけるリスク 弁護士/北 周士
・あなたの組織の内部通報制度は機能するか?
社内調査におけるヒアリング手法(1) 弁護士/中村 勉
・BCP 見直しの必須項目と解決策
サプライチェーンのレジリエンス評価 黄野吉博
・事業継続マネジメントの国際規格案を読み解く
BCMSの中身に迫る(その2) 勝俣良介
●寄稿
・震災の中から見えた病院経営
株式会社パースジャパン/佐藤勝浩
●インタビュー
東日本大震災後の企業のリスクマネジメント
NPO 法人日本リスクマネージャー&コンサルタント協会/横井千香子理事長