●特集1
BCM狂想曲
英国規格、国際規格、国内ガイドライン…、何を選べばいいんだ!
4月22日、東京六本木のミッドタウン・ホールは終日1000人近い来場者で埋め尽くされた。IT系の雑誌を出版するIDCジャパンが開催した「BCMコンファレンス」。BCM(事業継続マネジメント)とは、地震やテロなど予測不能な脅威が発生した場合に、事業の継続性を確保する取り組みだ。今、大企業を中心に導入企業が急増している。集まった企業は、主に製造業や金融関係。彼らの関心は、BCMをめぐる国内外の動向だ。
昨年11月、BCMの英国規格「BS25999-2」が発行された。BCMへの取り組みを第三者機関が審査・認証できるよう要求事項をまとめた世界初とも言える国際的な認証規格である。富士通が世界に先駆け認証を取得したほか、世界で300社が審査待ちの状況と言われている。ISO(国際標準化機構)でも、BCMの公開仕様書を昨年11月に発表し、現在、IS(国際規格)として発行する準備を進めている。早ければ2009年にもBCMの国際規格が誕生する見通しだ。
一方、国内では経済産業省や中小企業庁、内閣府、さらには各業界がそれぞれBCP(事業継続計画)のガイドラインを発行し、企業にBCMの構築を促している。英国規格、国際規格、国内のガイドライン――。盛り上がりを見せる「BCM狂想曲」の中で、企業は何をどう選択すれば良いのか。BS25999-2から国際規格化の流れまで、最新の動きを追った。
◎徹底解説BS25999-2(BCI日本支部代表 篠原雅道)
◎認証取得企業 富士通/ニュートン・コンサルティング
◎審査機関が語る認証取得のポイント BSIジャパン/ペリージョンソン
◎解説 どうなるISO化
◎PAS22399が示す地域防災の視点 日本規格協会
◎インタビュー 長岡技術科学大学 大学院技術経営研究科准教授 渡辺研司
●特集2
帰宅困難者のための防災論
街の継続に役立つトイレ大集合
●展示会案内
東京国際消防展2008 開催概要
オフィスセキュリティEXPO 開催概要
●特集3
解説CRE(企業不動産)戦略
●トピックス
元日本銀行神戸支店長の体験談
金融機関もライフラインだった
●寄稿
◎シリーズ「リスクマネジメント基礎講座」(渋谷和久 国土交通省九州地方整備局総務部長)
◎新シリーズ 全社的リスクマネジメント「COSO-ERM経営」戸村智憲 日本マネジメント総合研究所理事長
◎シリーズ BCPへの道(橋本幸曜 東京海上日動リスクコンサルティング)