リスク対策.com vol.4

●特集
オフィスの震災対策 新常識 
「被災後も社員を家に帰さない」
「空調が事業を救う」
「オフィス家具は震度6弱で転倒する」

オフィスの震災対策――。大抵の人は、この言葉から、オフィス家具類の転倒防止やパソコンやテレビ、パソコンの固定などを思い浮かべるだろう。それらは確かに社員の命を守る上で非常に重要なことである。が、もう1つ、経営的な視点として、被災後も会社の基幹業務を継続、あるいは仮に中断しても早期に復旧させるための事業継続計画(BCP)に基づく対策が求められる。
同じ防災の取り組みに見えるが、両者の利害は必ずしも一致しない。例えば地震により全従業員が無事だったとしても、電気がまったく使えず仕事にならないのであれば、経営的には人がいないのも同然だ。事業継続計画の考え方は、極端な話をすれば、多少のケガ人が出ようが重要な業務を継続させ、経営的な被害を可能な限り少なくするということになる。人身被害の軽減と事業継続計画のバランスがとれた震災対策を進めることが重要なポイントと言えそうだ。

◎東海地震に備えろ 安全確保+BCPの企業防災(INAX)
◎1万食を備蓄する巨大企業の目的(三菱地所)

●緊急報告
新潟県中越沖地震 724社が打ち明けた真実
167億円の被害 80人を解雇

●特集2
危機管理産業展2007開催報告
◎死者1万1000人、経済被害112兆円(東京都危機管理監 中村晶晴)
◎震災からの復興―行政ニーズと企業のニーズ(新潟県知事 泉田裕彦)
◎緊急時と非常時に使える防災ソリューション(NTTグループ)
◎BCP構築のポイントはシンプルに(リスクマネジメント協会)

●スポット
仙台震災展 これが次世代の災害トイレだ

●NEWS
◎リケンが業績下方修正 BCPはできていたのか?
◎最も危険な都市は大阪 中央防災会議専門調査会
◎公共施設4割が耐震性不足の恐れ 東京消防庁 

●調査
「防災対策が十分できている」企業はわずか2.4%

●トピック
住民の力で家具の転倒防止 かぐてんぼう隊

●講演
死亡率60%の脅威 新型インフルエンザがあなたの会社を襲う

●特別寄稿 
◎シリーズ「行政機関のBCPと民間企業のBCP」(丸谷浩明 京都大学経済研究所 先端政策分析研究センター教授)
◎シリーズ「リスクマネジメント基礎講座」(渋谷和久 国土交通省九州地方整備局総務部長)
◎シリーズ「中小企業に求められる事業継続計画(BCP)とは」(小林俊介 東京海上日動リスクコンサルティング株式会社 事業継続グループ研究員)

●連載
◎杉原義得が聞く IT自動防災システム普及への道
◎内閣府 もしも1日前に戻れたら