安心、それが最大の敵だ
江戸後期の農村改革先駆者、二宮尊徳と大原幽学~その栄光と苦悩~
私は<土の思想家・実践家>尊徳の70年間の人生と経験主義的思想に強く打たれるものがあり、「尊徳全集」や関連図書・論文などを読破し続け、同時にゆかりの地を訪ね歩いた。「尊徳の本がないのではない。ありすぎる位なのだが、その道に入らないと、読む気になれない本が多い」。作家・武者小路実篤は著書「二宮尊徳」の中で指摘する。確かに江戸後期の農政家・二宮尊徳(金次郎、1787 ~1856)を論じた図書や論文は、海外のものまで含めて枚挙にいとまがない。
2017/11/06