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危機管理担当者が最低限知っておきたい気象の知識
大雪に備えるための気象情報の使い方(前編)
大雪によって高速道路や主要道路が通行止めとなるときには企業活動などに様々な影響が生じます。そうした大雪が見込まれる際には、どのような情報がいつ頃提供されるのでしょうか?今回と次回の記事では大雪に関する情報を10個取り上げ、それぞれダイジェスト的にまとめて紹介します。
2021/12/22
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気象予報の観点から見た防災のポイント
余部橋梁列車転落事故―12月の気象災害―
1986(昭和61)年12月28日、山陰本線の鎧(よろい)~餘部(あまるべ)間で、列車が暴風にあおられて鉄橋から転落する事故が発生した。余部橋梁列車転落事故である。回送列車のため乗客はいなかったが、鉄橋の下にあった工場の従業員や列車の乗務員など6名が死亡、6名が重傷を負った。この事故の引き金となった暴風は、日本海に発生した小さな低気圧によるものであった。
2021/12/01
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危機管理担当者が最低限知っておきたい気象の知識
インパクト予報に学ぶ従業員向け注意喚起の改善点
気象災害が迫るような時に発表される予報といえば、「多いところで200ミリの雨」や「最大風速は35メートル」といった大気中の現象を予測するタイプの情報です。しかし、こうした予報は「旧来の予報」と呼ばれていることをご存知ですか? 今回の記事では「新しい予報」と考えられているインパクト予報について解説します。
2021/11/23
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気象予報の観点から見た防災のポイント
おくて台風―11月の気象災害―
1990(平成2)年11月30日、台風第28号が和歌山県に上陸した。上陸後、間もなく温帯低気圧に変わったが、影響は28都道府県の広範囲に及び、死者・行方不明者4名、家屋の全半壊162棟などの被害をもたらした。この台風は、気象庁の統計がある1951(昭和26)年以降の台風の中では、上陸日時の最晩記録となっている。台風シーズンをはるかに過ぎたこの時期に上陸する台風の特徴を調べてみる。
2021/11/01
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気象予報の観点から見た防災のポイント
酒田大火―10月の気象災害―
1976(昭和51)年10月29日17時40分頃、山形県酒田市の繁華街で発生した火災は、折からの強風にあおられて燃え広がり、翌朝5時に鎮火するまで、15万2105平方メートルの建物を焼損する大火となった。焼損棟数は1774棟、焼失区域面積は22万5000平方メートル、被害総額は約405億円に達した。この大火では、消防士1名が殉職し、負傷者は1003名、罹災者は約3300名にのぼった。出火原因は不明とされているが、漏電の可能性が高いと言われる。本稿では、この火災を大火に至らせた気象条件について解説する。
2021/10/01
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気象予報の観点から見た防災のポイント
9.11東海豪雨―9月の気象災害―
9.11(セプテンバー・イレブン)と言えば、2001年9月11日の米国における同時多発テロ事件を思い起こす人が多いだろう。事件後には、同名の映画も作られた。あれから、もう20年が過ぎた。今回とりあげるのは、この事件ではなく、その前年(2000年=平成12年)に日本で発生したもう一つのセプテンバー・イレブン、「東海豪雨」である。
2021/09/02
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気象予報の観点から見た防災のポイント
北海道豪雨―8月の気象災害―
北海道は国土の最北部に位置し、気候区分としては亜寒帯に属する。その北海道でも、豪雨の発生することがある。最近では、2016(平成28)年の8月後半、北海道に相次いで上陸または接近した4個の台風による豪雨が記憶に新しい。それ以前の豪雨事例としては、2003(平成15)年8月の日高地方を中心とした豪雨もあるが、北海道の防災関係者が「五六水害」と呼んで教訓としてきたのは、1981(昭和56)年8月の北海道豪雨である。
2021/07/26
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気象予報の観点から見た防災のポイント
水俣土石流災害―7月の気象災害―
7月は豪雨災害が多い。昨年も「令和2年7月豪雨」が起きたばかりである。2003(平成15)年7月20日、熊本県南部は集中豪雨に見舞われ、水俣市の山間部で複数の土石流が発生した。そのうちの1カ所、宝川内(ほうがわち)地区を流れる集(あつまり)川は、土石流危険渓流に指定されていた。20日未明、同地区の消防団員は自らの判断で見回りを始め、住民に避難を呼びかけた。しかし、全員の避難が終わる前に土石流が発生し、同地区だけで消防団員3人を含む15人の命が奪われてしまった。
2021/07/01
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気象予報の観点から見た防災のポイント
伊那谷豪雨―6月の気象災害―
1961(昭和36)年6月下旬、伊那谷(いなだに)と呼ばれる長野県南部の天竜川流域は豪雨に見舞われ、壊滅的な被害を受けた。下伊那郡大鹿村で山が大崩壊したほか、河川は各所で決壊・氾濫し、家屋の倒壊・流失・浸水、鉄道・通信の不通、道路損壊、橋の流失、農耕地や作物の冠水など被害は甚大で、伊那谷全体で死者・行方不明者は130人、被害総額は当時の貨幣価値で250億円に達した。
2021/06/01
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気象予報の観点から見た防災のポイント
紫雲丸事故(霧による海難)―5月の気象災害―
霧はそれ自体が猛威を振るうわけではないが、人間活動にさまざまな影響を与える。なかでも、交通にとって霧は大きな妨げとなる。霧による陸上の交通事故については、本連載シリーズ14(霧中の多重衝突事故)でとりあげた。今回とりあげるのは、霧による海難事故である。
2021/05/06
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気象予報の観点から見た防災のポイント
つちふる季節(黄砂)ー4月の気象災害ー
黄砂は、屋外に干した洗濯物を汚したり、自動車のフロントガラスやボンネットに積もったりする厄介者だが、その程度のことで済むならば、「災害」と呼ぶほどのことはないかもしれない。しかし、時には航空機の運航に影響を与えることがあり、また最近では健康への影響も指摘されていて、風物詩としてのん気に構えてばかりはいられない。
2021/03/29
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気象予報の観点から見た防災のポイント
那須雪崩事故―3月の気象災害―
2017年3月27日、栃木県那須町のスキー場付近で雪崩が発生し、8人が死亡した事故は、まだ記憶に新しい。このときの雪崩は、当日の朝早く房総半島沖で発生・発達した低気圧による多量の降雪が、その引き金になっていた。今回は、雪崩という現象と、それに関わる気象条件に焦点を当てる。
2021/03/01
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気象予報の観点から見た防災のポイント
常識外れの大雪―2月の気象災害―
2021/02/01
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気象予報の観点から見た防災のポイント
地域を麻痺させる豪雪―1月の気象災害―
2004年1月13日から16日にかけて、北海道のオホーツク海側はまれに見る豪雪に見舞われた。北見市では最深積雪が171センチメートルに達し、路線バスが全面運休するなど市内交通がストップしたほか、この地域に通じる鉄道や道路の多くが不通となり、復旧までに数日間を要した。このため物資輸送が停止して食料品店などの店先から商品がなくなり、市民生活に大きな影響が生じた。まさに、地域一帯が麻痺状態に陥ったといえる。
2020/12/25
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気象予報の観点から見た防災のポイント
霧中の多重衝突事故―12月の気象災害―
1998年12月1日の明け方、福島県会津若松市近くの磐越自動車道で、車両16台が巻き込まれる多重衝突事故が発生し、2人が死亡、30人が重軽傷を負った。当時、事故現場付近は霧に包まれており、これが事故を誘発したとみられている。今回は、交通障害を引き起こす霧、なかでも内陸の盆地に発生する霧を取り上げる。
2020/11/28
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気象予報の観点から見た防災のポイント
初冬の広域停電―11月の気象災害―
11月は早くも雪による災害が起き始める。2012年11月27日には、北海道胆振(いぶり)地方で暴風雪のため送電鉄塔が倒壊するなど送配電設備に被害が生じ、室蘭市、登別市を中心に広域停電が発生した。北海道電力によれば、事故線路は胆振、道南、道央の18線路にわたり、停電戸数は最大で約56,000戸に及んだ。全面復旧したのは事故の3日後であった。
2020/11/01
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気象予報の観点から見た防災のポイント
「なべ底型」台風後にもたらされた脅威―10月の気象災害―
2006年10月8日(日)、筆者は茨城県鹿島港近くの海岸に立ち、すぐ近くに見える座礁した貨物船を眺めていた。この遭難が発生したのは、その2日前(2006年10月6日)の夕刻。パナマ船籍の貨物船が巻き込まれ伊豆諸島近海で遊漁船が転覆した。このほか、大雨、暴風、高波、高潮、により、中部地方から北海道にかけての地域で、住家損壊、浸水害、土砂災害、山岳遭難が発生し、海難事故と合わせた死者・行方不明者は50人に達した。
2020/10/01
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気象予報の観点から見た防災のポイント
リンゴを落とす台風―9月の気象災害―
9月は名だたる台風が過去にたくさん上陸しており、解説の題材には事欠かない。むしろ、題材が多過ぎて困惑するほどなのだが、今回は台風による果樹被害を取り上げる。
2020/09/01
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気象予報の観点から見た防災のポイント
飛騨川バス転落事故―8月の気象災害―
岐阜県の飛騨川沿いの地域は、先月にも豪雨災害が発生したばかりだが、過去にも幾度となく豪雨に見舞われてきた。その中でも、1968(昭和43)年8月17日夜から18日未明にかけての通称「飛騨川豪雨」は、史上最悪のバス事故を発生させた集中豪雨として特筆される。
2020/08/03
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気象予報の観点から見た防災のポイント
夏の山岳遭難―7月の気象災害―
痛ましい山岳遭難は後を絶たない。近年は中高年の登山ブームとかで、登山人口が増える中、遭難件数も増加している。図1は警察庁が公表している過去約60年間の山岳遭難者数の推移のグラフである。これを見ると、山岳遭難者数は平成に入ってから増加し、平成の約30年間で約4倍に増えたことが分かる。
2020/07/01
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気象予報の観点から見た防災のポイント
土砂災害―6月の気象災害―
6月は「土砂災害防止月間」に定められている。6月に土砂災害が多いのかというと、必ずしもそうではない。図1を見ると、土砂災害は夏から秋にかけて多いことが分かる。6月は土砂災害シーズンの始まりと言える。
2020/06/07
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気象予報の観点から見た防災のポイント
メイストーム―5月の気象災害―
気象に起因する痛ましい海難事故は後を絶たないが、1954(昭和29)年当時はもっと悲惨だった。北海道根室の南東海上に出漁していた小型のサケ・マス漁船は、無線設備を持たないものが多かった。それが、猛烈な温帯低気圧に巻き込まれたのである。「ゴ・ヒト・マル」あるいは「ゴトウ」と呼ばれる1954年5月10日のメイストームでは、409隻もの漁船が一度に遭難し、361人が死亡または行方不明となってしまった。この大量海難事故は、温帯低気圧の怖さと、気象情報を入手することの重要さを物語る。
2020/05/07
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気象予報の観点から見た防災のポイント
しのび寄る晩霜害―4月の気象災害―
2020/04/01
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気象予報の観点から見た防災のポイント
不意に襲った大雪―3月の気象災害―
1998年3月1日(日)の朝、東京は突然の大雪に見舞われた。と言っても、都心の降雪量は5センチメートルに過ぎないのだが、事前に予測されなかったこともあって、交通は大混乱に陥った。この降雪は予測の難しいものであった。早春の日曜日の朝に起こったこの事例を振り返り、雪に弱い東京の降雪予想について考察してみる。
2020/03/02
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気象予報の観点から見た防災のポイント
「春一番」は災害の匂い―2月の気象災害―
キャンディーズの曲がヒットした翌々年の1978年2月28日、「春一番」の吹く東京で、荒川に架かる橋梁を走行中の10両編成の電車の後部3両が強風のため脱線、うち2両が横転して23人が負傷する事故が起きた。地下鉄東西線列車横転事故である。本稿では、こうした「春一番」の危険な側面に焦点を当てる。
2020/02/03