著者別連載一覧
大槻 公一
静岡市清水区出身。1966年北海道大学獣医学部獣医学科卒。民間の製薬会社を経て1971年、鳥取大学農学部講師。同大学助教授、教授を経て1993年には鳥取大学農学部附属家畜病院長、2005年同大学農学部附属鳥由来人獣共通感染症疫学研究センター長を歴任。2006年同大学名誉教授・特任教授に就任(2018年3月まで)。同年、京都産業大学教授、鳥インフルエンザ研究センター長(2018年3月まで)を務め2018年同大学退職。現在、先端技術を活用した農林水産研究高度化事業研究課題評価分科会評価委員(農林水産省)を務める。1983年日本獣医学会賞05年文部科学大臣表彰科学技術賞、2014年兵庫県功労者表彰など受賞多数。
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西日本で高病原性鳥インフルエンザの発生相次ぐ
西日本各地の養鶏場が「H5N8亜型高病原性鳥インフルエンザウイルス」の侵入を受け、大きな被害を断続的に被っています。越冬に好都合な瀬戸内海に韓国、九州経由でウイルスに感染した渡り鳥の群れが飛来したことが原因と推定されますが、このウイルスはすでに多くの渡り鳥の群れに定着している可能性があり、今後も養鶏場の鳥インフルエンザが続く心配があります。これまでの経過と現在の被害状況を説明します。
2020/12/15
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多臓器不全を起こし死に至るケースもある
前回紹介したツツガムシ病に類似した感染症に、紅斑熱群リケッチア症があります。同じくダニによって媒介される疾病で世界的に広く分布。日本国内では1984年に発見され「日本紅斑熱」と命名されました。病原体はマダニによって運ばれ、刺咬されることで感染します。感染症新法では4類感染症に指定されています。
2020/11/09
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2つの流行期を持ち毎年400~600人が罹患
これまで、2回にわたってウイルス病の重症熱性血小板減少症候群(SFTS)病原体がマダニによって運ばれることを紹介しましたが、もう一つ警戒を要するダニの一種がツツガムシ。すなわち「ツツガムシ病」の病原体を媒介するダニです。今回はツツガムシ病について解説します。
2020/10/08