システムトラブルが相次いでいます。ここ1年の主な事例をみても、昨年8月にトヨタが生産指示システムの不具合で工場の操業を停止、今年3月にマクドナルドが設定変更時のシステム障害により多数の店舗でサービスを停止、大手レンズメーカーのHOYAがサイバー攻撃によるシステム障害で生産・受注を停止、4月には江崎グリコが基幹システムの切り替え失敗で冷蔵食品の出荷を停止――。

業務システムが大きく複雑になるほど止まったときの影響は大きく、DX が進むことで、それはハザード(災害)級になりつつあります。経済産業省のDXレポートで提唱された「2025年の崖」が注目される昨今、デジタルインシデントが頻発する背景と、対応に向けた取り組みを考えます。