免疫防災論
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試行錯誤を繰り返す私的拠点、支える公的拠点
地域、都市、人間、細胞といった自然界の構造が自己相似性を有し、生成流転の仕組みも類似性を示すなら、地域や都市が天災に襲われるとき、その対応に生命体との類似性がみられるのは当然です。人間の知識や経験に限界がある以上、何十億年もの歴史を経て構築されてきた生命体の免疫システムに学ぶべきことは多々あるはず。免疫防災システムの本質に迫ります。
2021/02/10
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トップの不作為とボトムからの圧力、負の反動
本稿は生命の危機管理システムの一例として免疫システムに着目し、それとのアナロジー(類比)から、有事における対応とその推移を見ることを目的としています。今回は事例的考察の第3弾として、現在進行中のコロナ禍を取り上げます。「トップダウンVSボトムアップ」の骨子を基本とする簡易なモデルを用い、種々の対応策を考察します。
2021/01/20
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人と人のネットワークが「私的防災拠点」の原点
2011 年東北地方太平洋沖地震は空前絶後の大震災にもかかわらず、被災者の忍耐強く沈着冷静な行動に世界各地から驚きと賞賛の声が寄せられました。今回は阪神・淡路大震災と同様、免疫システムとして効果を発揮したと予想されるボランティア活動とSNS(ソーシャルネットワークサービス)、そして阪神・淡路大震災とは若干趣を異にする人と人とのネットワークについて考察を加えます。
2021/01/06
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想定を超えて活動する「私的防災拠点」の発生と進化
耐震化された近代都市を襲った兵庫県南部地震は、空前の被害を生じた阪神・淡路大震災として深く歴史に刻まれています。都市があたかも生命体のように傷つきのた打ちまわるなか、公的防災拠点が限界を露呈する一方で、私的防災拠点は当初こそ出番はなかったものの時間の経過とともに成果をあげる例がみられました。代表的な例として、ボランティア活動とインターネットについて考察します。
2020/12/23
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免疫の特性を応用した災害時対応とは?
免疫の仕組みは複雑で、未解明な点が多くあります。今回は、前回の連載で紹介した液性免疫を工学的に応用しやすいシステムとして簡略化しました。抗原のタイプを記憶し必要なときに有効な抗体を産生する「記憶細胞」、遺伝子レベルで自律的に淘汰、交叉、突然変異、増殖を繰り返し常に多様な抗体の産生が可能な状態で待機中の「抗体産生細胞」、この2つをもとに、防災や減災への応用性を考察します。
2020/12/09
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新型コロナ対応のちぐはぐさはどこから?
今回のコロナ禍がまさにそうであるように、想定外の災害によって大きな損傷を受けた都市や地域が苦しみにあえぎつつも復旧、復興に至る様相は、あたかも巨大な生命体のそれに酷似します。今回スタートする「免疫防災論」では、生物や生命体、特に免疫システムとの類比にもとづいて、都市の防災・減災、復旧のシステム論的考察を行います。
2020/11/25