2021/05/19
防災とピクトグラム
「障害者」と「健常者」の表記
今回は「碍」表記でしたが、昔から「障害の『害』表記についてどのような表記とすべきか」というくだらない話を聞いたことがあります。
「障害」の他に、「障がい」「障碍」「しょうがい」などのさまざまな見解があることを踏まえ、障害者の「者」に当たる部分の表記の在り方も含めて……うんぬんだと記憶しています。当時でも「碍」は言われてきました。
なぜ「障害」の表記自体を問題にしないで「害」はダメで、「障」は大丈夫なのか? 「障」を調べると「じゃまをする」「じゃま」「さしさわり」というマイナス要素を含む漢字なのですが……と、突っ込みたくなります。
そもそも障害者の本質を理解していないのに、見せかけの上っ面でしか判断できない人たちが枝葉のことばかりに気を取られ、全体像が見えていないので「木を見て森を見ず」の状態になるのです。
こんなくだらない小手先の議論を繰り返して、違和感を持たないのか不思議で仕方ありませんでした。大抵こういうくだらないことを考えるのは、良かれと思って取った行動が勘違いや逆効果で、かえって差別や偏見を助長しています。
今「障がい」と表記する地方自治体が少しずつ増えています。「障害」を「障がい」の他に、面白いのが「障害者」を「障がい者」や「障がいのある人」としていることです。表記に関しては地方自治体の判断に任されている状況です。
「障害」に係る「がい」の字に対する取扱いについて(表記を改めている都道府県・指定都市)(cao.go.jp)
この置き換えが良いのか分かりませんが、昔「痴呆(ちほう)症」と呼ばれたのが「認知症」に置き換えられた経緯があります。
「痴呆」という用語は、侮蔑的な表現である上に「痴呆」の実態を正確に表しておらず、早期発見・早期診断などの取り組みの支障になっていたからです。
他にも「表記自体が問題」とのことで、さまざまな病名が置き換えられています。これからは病名だけでなく、新しく名称を決めたり、変更するときは「差別や偏見を助長したり、当事者が不快感を生まないこと」を念頭に置いてほしいと思います。
ちなみに、私はあえて障害を「障害」と表記しています。
「障害」「障碍」「障がい」「しょうがい」の文字を声に出して言っても全て「しょうがい」って発音しますよね。それに「音声読み上げソフトが正確に読み上げない」「仏作って魂入れず」だからです。
皆さんがイメージできるように「障害者」「健常者」と表記していますが、本当に差別や偏見をなくすのであれば、「障害者」と「健常者」という言葉自体もなくしていかないといけないと思います。多様性(ダイバーシティ)が求められているのに「障害者」「健常者」なんてくくりはいらないんじゃなかろうか。

「結いマーク」は、障害者と健常者を結ぶことを表現した結び目としています。10年以上前から障害者と健常者のこころのバリアフリーができればと願っていましたが、残念ながら現在の日本ではほど遠いですね。反面教師として役立ててます 。
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