2019/05/17
アウトドア防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』
「自動ブレーキ」正しく認識を
そして、有名なのが「自動ブレーキ」と呼ばれることも多い衝突被害軽減ブレーキです。ただ日本自動車連盟(JAF)の調査で2人に1人が誤解していると報告されています。本当は「危険を知らせ、衝突の回避または軽減をしてくれる装置」であるのに、「ぶつからないように勝手にブレーキをかけてくれる装置」であると思っている方がいます。
■ASV(先進安全自動車)の紹介(JAFホームページ)
http://www.jaf.or.jp/eco-safety/asv_cg/enq.htm
国土交通省も、ブレーキが作動しない場合があることについて動画で啓発しています。
【国土交通省】衝突被害軽減ブレーキは万能ではありません!(出典:YouTube)
雨の日や逆光の時、下り坂や滑りやすい路面、歩行者の服の色や歩行者の身長が1メートル以下だと作動しないなど、いつでも衝突被害軽減ブレーキが完璧にブレーキをかけてくれるという技術ではありません。
逆光の場合は、直前まで装置が働いているものの、逆光によってカメラが障害物を見失い、システムが解除されてしまうため衝突してしまうという現象も起こっています。あくまでも人が適切にブレーキをかけることが大前提なので、やっぱり、現状は、みなさん急ブレーキやハンドル操作の練習をどこかでしっかりしていただければと思います。
では、一体どこで急ブレーキやハンドル操作が練習できるのかという事ですが、体験レポートともに、近々報告いたしますね。お楽しみに!
あらためて、クルマは簡単に人の命を奪ってしまう道具でもあると思うのです。交通事故によって亡くなった方々のご冥福をお祈りすると同時に、いまなお事故の後遺症や、意識が回復されていない方もいる事を忘れたくはありません。今回見ていただいたようにクルマはどんどん進化していて、急ブレーキもハンドル操作もしやすくなっています。でも、人の技術が追いついていません。そもそもブレーキを踏めなければせっかくのアシスト機能も作動しないのです。クルマを利用するのであれば、運転の知識や技術を常に更新させていくことが運転者の責務であると今回書きながら思いました。それから、レンタカーを借りる時はESCが付いているか聞いてみようとも思いました。どうかみなさまも安全運転を♪
(取材協力:モータージャーナリスト 安藤 眞)
(了)
アウトドア防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』の他の記事
おすすめ記事
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/04/01
-
-
-
-
-
全社員が「リスクオーナー」リーダーに実践教育
エイブルホールディングス(東京都港区、平田竜史代表取締役社長)は、組織的なリスクマネジメント文化を育むために、土台となる組織風土の構築を進める。全役職員をリスクオーナーに位置づけてリスクマネジメントの自覚を高め、多彩な研修で役職に合致したレベルアップを目指す。
2025/03/18
-
ソリューションを提示しても経営には響かない
企業を取り巻くデジタルリスクはますます多様化。サイバー攻撃や内部からの情報漏えいのような従来型リスクが進展の様相を見せる一方で、生成 AI のような最新テクノロジーの登場や、国際政治の再編による世界的なパワーバランスの変動への対応が求められている。2025 年のデジタルリスク管理における重要ポイントはどこか。ガートナージャパンでセキュリティーとプライバシー領域の調査、分析を担当する礒田優一氏に聞いた。
2025/03/17
-
-
-
なぜ下請法の勧告が急増しているのか?公取委が注視する金型の無料保管と下請代金の減額
2024年度は下請法の勧告件数が17件と、直近10年で最多を昨年に続き更新している。急増しているのが金型の保管に関する勧告だ。大手ポンプメーカーの荏原製作所、自動車メーカーのトヨタや日産の子会社などへの勧告が相次いだ。また、家電量販店のビックカメラは支払代金の不当な減額で、出版ではKADOKAWAが買いたたきで勧告を受けた。なぜ、下請法による勧告が増えているのか。独占禁止法と下請法に詳しい日比谷総合法律事務所の多田敏明弁護士に聞いた。
2025/03/14
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方