落雪など雪の後の雨が怖い
南岸低気圧の雪から身を守るために
木村 悟隆
(きむら・のりたか)専門は化学(高分子材料)、いわゆるプラスチックだが、2004 年の新潟県中越地震から、仮設住宅の居住性の調査や、被災者支援にも関わっている。著書に「地震被災建物修復の道しるべ」(共著)など。
2019/01/31
関東・首都圏大雪
木村 悟隆
(きむら・のりたか)専門は化学(高分子材料)、いわゆるプラスチックだが、2004 年の新潟県中越地震から、仮設住宅の居住性の調査や、被災者支援にも関わっている。著書に「地震被災建物修復の道しるべ」(共著)など。
暖冬少雪の今年、筆者の住む新潟長岡は例年1mを越える雪の壁に覆われるのが、今年はこれまで10cm程度。あとひと月この気候が続けば春の便りも近そうである。
2月と言えば、太平洋側で雪が降る季節。南岸低気圧による関東甲信豪雪で軒並み50cmもの雪が降ったのは5年前の2014年2月14~16日のことであった。交通まひで生活に支障をきたし、経済的な損失だけでなく人命も失われた。豪雪地に住む者として、準備と対応を適切にすれば被害が抑えられ、復旧も早まることを指摘したい。
■スタッドレスタイヤに履き替える
車の冬対策はこれにつきる。「関東は雪は降らないから」というかもしれない。だが雪が降らなくても、前日の雨が夜晴れて凍結することによるスリップ事故が多発。歩行者がひかれて亡くなっている。また、履いていれば運転中の突然の降雪でも安全な場所まで走ることができる。降雪対策として年間通じてオールシーズンタイヤを履くのも一つの選択肢である。凍結路面ではサマータイヤと変わらない性能なのは残念だが、非積雪地域では有効だと思う。
■日本自動車タイヤ協会 冬道を走るならノーマルタイヤNo!!
http://www.jatma.or.jp/tyre_psd/othernews04_1809.pdf
走れても止まれない、雪道のノーマルタイヤ(JAFユーザーテスト、出典:YouTube)
雪道での登坂テスト(JAFユーザーテスト、出典:YouTube)
■雪下ろしワイパーやスコップの準備を
雪国のドライバーは写真で示すような冬装備をたいがい持っている。スコップ、脱出用マット、雪下ろしワイパーは持っておくことを勧める。
■長靴を用意する
ただのゴム底では滑りやすい。底に滑り止めが付いたものを勧める(写真は筆者が使用している樹脂スパイクタイプ)。
被災を前提にした災害への備えの他の記事
おすすめ記事
製品供給は継続もたった1つの部品が再開を左右危機に備えたリソースの見直し
2022年3月、素材メーカーのADEKAの福島・相馬工場が震度6強の福島県沖地震で製品の生産が停止した。2009年からBCMに取り組んできた同工場にとって、東日本大震災以来の被害。復旧までの期間を左右したのは、たった1つの部品だ。BCPによる備えで製品の供給は滞りなく続けられたが、新たな課題も明らかになった。
2024/12/20
企業には社会的不正を発生させる素地がある
2024年も残すところわずか10日。産業界に最大の衝撃を与えたのはトヨタの認証不正だろう。グループ会社のダイハツや日野自動車での不正発覚に続き、後を追うかたちとなった。明治大学商学部専任講師の會澤綾子氏によれば企業不正には3つの特徴があり、その一つである社会的不正が注目されているという。會澤氏に、なぜ企業不正は止まないのかを聞いた。
2024/12/20
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/12/17
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2024/12/05
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方