防塵マスクのフィッティングについても知っておこう!

さらに、地震の最中の装着は難しくても、避難の際には装着できればいいですが、防塵マスクはフィッテイングがとても重要なのです。大人は必ずこのフィッティングも知っておいていただきたいですが、こどもたちが自分で装着できるかといえばかなり難しいです。

写真を拡大 リスク対策.com 「マスクの基礎知識 フィットテストを怠るな!」より


 

詳しくはリスク対策.comこちらのページで。防災グッズと同時に保存できる特別付録もダウンロードできます♪

■「マスクの基礎知識 フィットテストを怠るな!」(リスク対策.com)
http://www.risktaisaku.com/articles/-/542

さらに、実際の本格的なアスベストの除去作業では、ファン付きのマスクで、負圧したクリーンルームの設置が義務付けられています。

(実際にアスベスト除去作業を実施する作業員の装備 写真提供:株式会社エコ・24)

0.02マイクロメートルのアスベストは目には全く見えません。空気中をふわふわ漂うアスベストに対してはN95だけでは完全には対処できないのです。そうなると最も実行性のある対策というのは事前の対策ということになります。

環境省は災害時における石綿飛散防止に係る取扱いマニュアルを作成済みです。 

平常時
●広域的連携の締結等、災害によるアスべスト含有廃棄物の処理体制の整備
●アスべスト露出情報の受付・飛散防止措置状況の周知体制の整備
●応急措置、解体の技術的助言・ 指導等体制の整備
災害時における対応
●建築物等の所有者による応急措置(アスべストの飛散防止のため、ビニールシートで覆う、散水・薬剤散布により湿潤化等を行う、ロープ等で立入禁止にするなど) 
●実際の解体から廃棄物の中間処分・最終処分に至る一連の流れに沿って、 災害時におけるアスべストの飛散防止措置の留意点を整理


出典:環境省「災害時における石綿飛散防止に係る取扱いマニュアル」
https://www.env.go.jp/air/asbestos/man_disaster/full.pdf

総務省も各都道府県のアスベスト対策について具体的な例をあげて(時には不実施例をいさめるように)内容を公開しています。うちの地域は安全神話で対策とってない!なんて事まで公開されていて、バレているのです!

■総務省「アスベスト対策に関する行政評価・監視-飛散・ばく露防止対策を中心として-<結果に基づく勧告>」
http://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/104144.html

災害時のアスベストについて、もう知らないではすまされない状況になってきていています。とはいえ、撤去となると莫大な金額となりますよね。だから、放置されてきたという事情もあります。でも、これについては、希望があるのです!

そもそも、アスベストがなぜ健康被害をもたらすかというと、アスベストそのものの毒性ではなくて、髪の毛の5000分の1の小さな針状というその形状から、ふわふわ飛散し肺に忍び込み、刺さってとれなくなってしまうことが原因でした。(注 病気との因果関係については厳密にはまだ解明されていない部分もあります)

詳しくは
■厚生労働省「アスベストに関するQ&A」
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/sekimen/topics/tp050729-1.html

とすれば、形を変えてしまえばいいのではという目からウロコの日本発の技術によって、アスベストを実質的に無害化する工法もでてきています。

イメージとしては、抜け毛になりがちなパサパサ枝毛が、枝毛内部までしっかり浸透するトリートメントによって、ドレッドヘアのまま頭皮に固定されるので、なかなか抜けないし、抜けても飛び散らず、咳として出しやすく、肺にも刺さらないって感じでしょうか!

「どんなたとえやねん!」とつっこまれそうなので詳しくはリスク対策.com過去記事をお読みくださいませ!

■石綿を無害化固めて封じ込める(株式会社 エコ・24専務取締役 宮崎恒一氏)
http://www.risktaisaku.com/articles/-/2046

ということで、結局、防災って、つきつめると災害時のノウハウ的な対処法よりも、事前対策、普段からの対策が最も重要ってことになってきますね。

地味だし、問題山積みではありますが、知ってしまったみなさま、一緒にアスベスト対策もよろしくお願いいたします!

(了)