2016/09/30
アウトドア防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』
子どもの重心が後ろにいっていて、おんぶでしがみつけない?体育座りも・・
保育士や幼稚園の先生向けの研修を全国各地で実施していますが、みなさんが必ずおっしゃることがあります。いつかデータ化しなければと思うのですが、今は保育あるあるネタとして聞いていただければ♪
「昔の赤ちゃんは2人だっこできたけど、今は1人をだっこすることも大変」
「おんぶするとはじめての子は後ろにそってしまって、とてもおんぶできない」
「体育座りをすると 後ろにひっくり返る子が増えた」
どうも、子どもたちの重心が後ろにいっているようなのです。
私も、赤ちゃん講座の実施が多いので、4日に1回は乳幼児に接しています。そうすると、確かに、だっこすると反っちゃうお子さん、多いです。反り方も激しいので事故につながりやすいのは想像できます。
園田正世さんによると「普段から密着せずに抱っこ紐にもたれるようにしか抱かれてこなかった、“しがみつくおんぶ”の経験がないお子さんが増えているように見えます」とのこと。
子どもたちが しがみつかずに後ろに反ってしまい、危ないと感じられる事例も保育者からお聞きしましたし、子どもだけが原因ではなく、慣れない保育者によるものや、道具の不備などの原因があいまって、重篤な事例も起こっています。そのため、保育園のマニュアルで、おんぶは2人以上で行うと最近変更したところもあります(川崎市など)。
それくらい 現場では、おんぶもだっこも難しくなってきているのです。
防災だからと安易にアドバイスすると、危険になるケースも知っておいていただければと思います。
ところで、動物園で親子猿を観察すると、親は全然がんばってないけど、子猿がしっかりしがみつくから、あんな激しい動きでも落ちない事がわかります。
人間の子どもたち、しがみつかなくていいんでしょうか?
園田さんは「高い位置のおんぶはお母さんがやっていることを見られるので、社会性が育つと考えられています。また、だっこやおんぶの時間は毎日数時間になります。その1年を積算するとかなりの長時間です。その間子守帯に補助してもらいながら能動的に体を動かしてきた子と、背あてにもたれている状態が続いた子では運動の機会が大きく違ってしまいますね」と話しています。
子どもたちがしがみついてくれたら、災害時も普段も、先生も親も、もっと楽になりますよね。子どもにとっても、しがみつく力や社会性が身につくなんて素敵です。
ちなみに、下記の写真は、おすすめするわけでは全然ないですが、おんぶに慣れた方が庭で、自己責任で、ひもなしおんぶで、しがみつくだけで、自転車に乗っている写真です。自転車レースで入賞する方なので、スキルがあがるとこんなこともできる場合もあるというケースとして紹介します(おすすめじゃないんですよ!笑)
最後に、子どもが2人いる時の避難の仕方についてを。よく質問されるので♪
2人を前後にだっことおんぶすると、転倒の危険が増すので、普段からおすすめできません。だから、災害時もおすすめできません。災害時に初めてというケースでは、反るお子さんが多いので、危険が伴います。私たちは、上の子はできるだけ歩けるように鍛えることも重要だと伝えています。そして、ひとりで頑張りすぎないこと、普段からまわりに助けを求められることも大切です。
もっとも、お子さんの月齢や状況によっては、2人だっこも可能になる方法もあるので、それは、だっことおんぶの研究所とコラボした講座を聞きにきていただいて、実際に体験していただければと思います。
東京臨海広域防災公園「そなエリア東京」で実施されることが多いです♪
http://www.tokyorinkai-koen.jp/news/1429/
エビデンスのある、毎日の生活で確かに役立つ技術をしっかり得ることが、最も災害時にいかせます。そして、毎日の子どもとの暮らしが楽しくなるので、防災に取り組むといいことがいっぱいです!
重要なおまけ
さらしのおんぶは、大人もおんぶできます!
(了)
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