■特集1 災害時に共有すべき情報を知っていますか?
機能する情報共有の仕組み
災害時において、組織が「連携」して対応にあたるためには情報共有が必要になる。
東日本大震災では、通信の途絶や停電によるシステムのダウンなどにより情報共有に大きな支障をきたした。
一方で、仮に通信やシステムが機能しても、どのような情報をどのような範囲で共有するかを決めておかなければ、無駄な情報ばかりが共有され災害対応を遅らせる要因にもなりかねない。
新たな情報共有システムを構築している自治体、企業の取り組みをまとめた。
◆市町村が災害情報を共有 自治体1 京都府
◆医療情報とも連携 自治体2 静岡県
◆市民への広報重視 自治体3 盛岡市
◆重要なのはヒト 横浜市 訓練を重ね真の危機管理システムの構築を目指す
◆システムに頼らず情報共有 自治体4 瑞穂町
◆GIS上で画像・動画を精密分析 企業1 NTT東日本/NTT空間情報
◆国内約2000件の工場現場を守る 企業2 清水建設
◆官民連携でシステム開発 地域 かんさい生活情報ネットワーク
◆これが情報共有のポイントだ! インタビュー 京都大学防災研究所 林春男教授
■巻頭インタビュー 蛭間芳樹氏氏
BCM投資をコストから価値に変える
■特別企画 なぜ今、情報共有が求められるのか
3.11における情報共有
ソーシャルメディアは活用できるか
多機関と連携しやすい機能を重視
災害時の迅速な初動対応を実現する
■地区防災計画で地域活性化
企業のBCPを地区防災計画に生かす
インタビュー 内閣府政策統括官(防災担当)付普及啓発・連携担当参事官付
総括補佐 西澤雅道氏
■特集2 大槌町取材記 被災地からの復興計画への提言 <上>
◆地域らしさを残せるか 合意形成への壁
◆インタビュー 岩手県大槌町長 碇川豊氏
大槌町に取材に入ったのは今年2月中旬のことだ。ハード面の整備ではなく、ここで進められている外見からは見えない復興への取り組みと課題、そして住民主体で進められているソフトのまちづくりが知りたかった。被災前からの事前復興計画の必要性が叫ばれているが、今この地域が抱えている課題と、それらを解決する糸口を知ることができれば、それは今後の日本全国の地方自治体の事前復興にも役立てることができる。
何もなくなった地域で、どう住民の生活を取り戻すのか、産業を復活させるのか、そして未来を切り開いていくのか。町民の多くが町を去り、高齢者が取り残された被災地の姿は、数十年先の日本の地方都市の姿と見ることもできる。災害が起こらないとしても、いずれ多くの地域が直面する課題の数々がここにはある。今号から数回にわたり、大槌町の復興の取り組みを紹介する。
●シリーズ
サマンサのBCP英語講座
おかしくないか?日本の防災対策 齋藤實
災害から命を守れ 熊丸由布治
レジリエンスに関する世界の調査研究 田代邦幸
レジリエンスを巡る旅 昆正和
業種別BCPのあり方 小山和博
インターネット新時代の労務リスクマネジメント 毎熊典子
情報セキュリティ対策の実施及び見直しのポイント 森 徳行
BCP担当者が最低限知っておきたい労務リスクマネジメント 岡本裕明