
内部統制とクライシス・マネジメント
「座学とワークショップで学ぶリスク対策研修」はBCPと危機管理の専門メディア「リスク対策.com」が選りすぐりの専門家と共同して企画したオリジナルの研修です。一方的な講義だけではくみ取りにくい実践的な気付きを、グループ学習などを通して、他業界・他社などの多様な視点を交えることで得ていただくことに重点をおいています。
本格的シミュレーショントレーニングで実践
近年、企業グループに自律的なコンプライアンス体制の確立を求める法が急速に整備されています。これらの法は、企業に対し自律的な自己牽制機能としての内部統制システム(リスクマネジメント・コンプライアンス体制)の構築を求めています。
本研修では、このような社会システムの転換という大きな流れを捉えた上で、近年数多く発生している企業不祥事をケースとして、内部統制システム(リスクマネジメント・コンプライアンス)の本質的意味を探求し、将来の経営者・経営幹部としての素養を習得します。
本研修は2日間の集中講義です。1日目は、3つのケースを使ったケースメソッドによる講義を行います。「個人情報流出事件」、「製品事故」、「従業員と会社の衝突」をテーマに、導入講義・グループディスカッション・全体ディスカッション・まとめ講義を行います。1日目の最後に、翌日のクライシス・シミュレーション・トレーニングの前提シナリオをお渡しします。
2日目は、「クライシス・シミュレーション・トレーニング」を行います。これは、経営者として会社を危機から救うための経営判断のロールプレイトレーニングです。みなさんは、前提シナリオの中の企業の経営者として、クライシスに対して、①初期対応、②緊急危機対策本部での対応、③記者会見準備、④模擬記者会見、の各フェーズに対応します。クライシス発生時の経営判断を模擬的に経験することは、危機対応力の向上とともに、平時のコンプライアンス・リスク管理の見直しに寄与します。
ケース・ディスカッションを行います。
✓1コマ目:グループ・ディスカッション
チームにわけ、各チームでブレストを行い、ケースの課題を議論します。回答をまとめ、チームごとに発表します。
✓2コマ目:クラス全体でのディスカッション
グループの代表者に課題の回答を発表していただきます。この発表に対し、クラス全体でディスカッションをします。
1日目のスケジュール
- 9:30~10:00
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講義:内部統制システム(リスクマネジメント・コンプライアンス)概論企業を取り巻く法の変化とリスクマネジメント・コンプライアンス体制構築の要請近年の企業不祥事の傾向と原因
- 10:00~11:50
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ケース・ディスカッション1:個人情報流出事件
- 12:50~14:40
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ケース・ディスカッション2:製品事故
- 14:50~16:40
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ケース・ディスカッション3:会社と従業員の衝突
- 16:50~17:30
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講義:「クライシス・マネジメント」、シミュレーション・トレーニング説明クライシス・マネジメント概論第2日に実施するクライシス・シミュレーション・トレーニングの前提説明と役割分担
クライシス・マネジメントに関するシミュレーション・トレーニングを行います。仮想の企業の経営者として、発生した事件やエスカレーションする事案への対応を行っていただきます。
2日目のスケジュール
- 9:30~10:00
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企業ごとに集まり戦略会議
- 10:00~15:40
(昼休み1時間) -
クライシス・シミュレーション・トレーニング初期対応の判断緊急危機対策本部の開催ステークホルダーへの報告記者会見
- 15:50~16:30
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講師による講評とまとめの講義
- 16:30~17:00
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研修のまとめ:クライシスから考える
社会安全学部・大学院社会安全研究科 教授・博士(法学)
髙野 一彦氏

- 形式
- リアルな会場で、座学による基本的な枠組みの理解とワークショップと実習、ディスカッションによる気づきと落とし込みで実践的なクライシスマネジメントのポイントを身につけていただきます。
- テキスト
- オリジナルの資料、各種テンプレート