2018/07/12
株式会社 明治
第3回 災害時の粉ミルク備蓄。首都直下地震では最悪で800万人の帰宅困難者が!誰でもミルクづくりのお手伝いができるようになるためには?
誰でも簡単にミルクを作ることができる
2013年に発表された政府の新想定によると、首都直下地震が発生した場合、東京都市圏(1都4県)の帰宅困難者は最悪の場合で800万人に上ると言われています。この中にはもちろん、赤ちゃんを連れた多くのママさんも含まれます。私たちは日ごろから、どのように備えなければいけないのでしょうか。誰でも簡単にできる粉ミルクの作り方のコツについて、株式会社 明治 栄養営業本部 栄養マーケティング部 マーケティング1グループの江原秀晃さんに、現在はマンションを中心に「共に助け合えるコミュニティづくり」をてがけるHITOTOWA INC.の葛西優香さんが話を聞きました。
株式会社 明治の江原秀晃さんは、「首都直下地震が発生した場合、多くの帰宅困難者が発生することが予想されています。自治体はもちろん、町にある保育園、大型施設、ショッピングセンターなどの人が集まる場所には、少しでも多くの粉ミルクの備蓄が必要になります」と指摘します。
2013年に発表された政府の中央防災会議「首都直下地震対策検討ワーキンググループ」の最終報告によると、最も人出が多い平日のお昼12時に首都直下地震が発生した場合、東京都内では380万人から490万人、東京都市圏と呼ばれる茨城、埼玉、千葉、神奈川を含む1都4県では最大で800万人の帰宅困難者が発生すると予想されています。もちろん、その帰宅困難者の中には乳幼児を抱えているたくさんのママが含まれています。
帰宅困難になったら、72時間は一時滞在施設で待機。その理由は‥
そのような時に帰宅困難者が避難する先が、国や自治体などにより指定されている一時滞在施設です。公共の建物のほか、あらかじめ自治体と協定を結んでいる企業のオフィスビルや商業施設なども含まれます。
一時滞在施設では、基本的に帰宅困難者の72時間の滞在が求められています。なぜかというと、首都直下地震が発生した場合、最初の72時間は救命救急活動を通じて1人でも多くの命を最優先に助けることが重要になるからです。地震が発生した後に、自分は大丈夫だからといって皆が一斉に帰宅してしまうと、大渋滞などが発生して救急車がけが人の場所に到着できないといった状況が予想されるためです。
慣れない場所で見知らぬ人と72時間滞在するのは、とてもストレスがかかる状況です。そういう時にこそ、共助の精神であらかじめ備えることで、みんなの力を合わせて少しでも日常に近づけることが重要になります。そのためには、母乳で赤ちゃんを育てているママさんには落ち着いてリラックスできる環境を、粉ミルクで育てている方には十分な備蓄の粉ミルクを、アレルギーを持った赤ちゃんにはアレルギー用の粉ミルクが必要になるのです。
いつでも、どこでも、だれでも、ミルク作りがカンタン!『明治ほほえみ らくらくキューブ』!
『明治ほほえみ らくらくキューブ(大箱)』は、本稿の第1回でお伝えしたように1箱が赤ちゃん1人のおよそ3日分。また、通常の缶タイプは一度開封してしまうと賞味期限が約1カ月なのですが、『明治ほほえみ らくらくキューブ』は個包装のため、1つ袋を開けてもそのほかの袋は賞味期限が1年6カ月のまま。備蓄に最適です。そして一番のメリットは、その「調乳のしやすさ」にあります。避難所や一時滞在施設では、やむなく調乳を周りの人にお願いする場面が出てくるかもしれません。
「『明治ほほえみ らくらくキューブ』で赤ちゃん1回に必要な200mlを作るときには、1袋に入っている5個のキューブを哺乳瓶に入れ、お湯を注いでから振って混ぜるだけで大丈夫です。うまく作るコツは、お湯を入れてから少し待って、キューブが溶け始めたら容器を振ることです。独自の製法で、表面を固めながら中身は少し湿った状態を保持しているため、お湯を注いでからほんの数秒で溶けはじめます。ほんの数秒なので、焦らないで大丈夫ですよ」と江原さんは話します。
お湯を入れてすぐに混ぜるのではなく、溶け始めてから混ぜるのがコツなのですね!お湯を入れてから溶け始めるまでの動画がこちらのYoutubeにアップされているので、ぜひ見てください。
らくらくキューブはとけるのが早いってホント? 【公式】明治 赤ちゃん情報室チャンネル (Youtube)
「避難所や一時滞在施設では、哺乳瓶が十分に消毒・殺菌できない場合もあるかもしれません。その時は、紙コップで飲ませる「カップフィーディング」という方法があります。コップ授乳やカップ授乳とも呼ばれていますね。カップは折り曲げたりせずに、しっかり下唇に密着させ、赤ちゃんのペースで行うようにしてください。こちらも、ぜひ皆さんに知っていただきたい情報です」(江原さん)。詳しい方法はネットなどにもたくさん出ていますが、さまざまな情報がありますので、できればお医者さんが監修しているサイトを参考にしながら、普段から備えておきたいですね。
災害時は、誰もが焦ったり、不安を抱えていたり、なかなか平常心ではいられません。だからこそ日頃から心と備蓄品の備えを整え、町の中で困っている方がいたら、さっと手を差し伸べ、助け合う環境をつくることが大切です。
今回の企画では3回にわたり、株式会社 明治の江原秀晃さんに災害時の備蓄に最適な『明治ほほえみ らくらくキューブ』についてお話をうかがいました。今一度、ご自宅や地域の備蓄品を見直し、いざというときに助け合える環境を町ぐるみでつくっていきたいですね。
(了)