2014/04/02
防災・危機管理ニュース
スイスの再保険会社スイス・リー(Swiss Re)はこのほど、2013年の「自然災害で最も危険な都市ランキング」を発表した。世界616都市を対象に、地震、暴風雨、高潮、津波と洪水の5つのカテゴリーで被災する可能性のある人の数を推計。「東京・横浜」が1位、「大阪・神戸」が4位、名古屋が6位という結果となった。
トップ10は中国、台湾、フィリピン、日本と東アジアの沿岸都市が大半を占めているが、これは「環太平洋火山帯」とよばれる地震活動が活発な地域に位置していることや津波の危険性が高いことが主な理由。
「東京・横浜」については、2900万人が巨大地震の影響を受ける可能性が高いとし、「大阪・神戸」は地震、暴風雨のほか高潮のリスクが高く、名古屋は地震、津波と暴風雨のリスクが高いことからトップ10にランクインした。
調査対象となった616都市部の内訳は、アジア/オセアニア圏が334都市、ヨーロッパ圏が90都市、北米圏が83都市、アフリカ圏が60都市、南米圏が49都市。人口は約17億人で、世界人口の約25%にあたる。世界の主要都市の多くが沿岸部で発展してきたという背景もあり、自然災害のリスクでは洪水の危険性が最も高く、今回の調査でもランキングの上位を占める結果となった。
自然災害で最も危険な都市ランキングトップ10は以下の通り。
1 東京・横浜(日本)
2 マニラ(フィリピン)
3 珠江デルタ(中国)
4 大阪・神戸(日本)
5 ジャカルタ(インドネシア)
6 名古屋(日本)
7 コルカタ(インド)
8 上海(中国)
9 ロサンゼルス(アメリカ)
10 テヘラン(イラン)
なお、災害別の危険度ランキング(日本の都市部)は以下の通り。
【地震】 東京・横浜 1位、大阪 5位、名古屋 7位
【暴風雨】 東京・横浜 2位、大阪 4位、名古屋 7位
【洪水】 東京・横浜 6位
【高潮】 大阪・神戸 2位、東京・横浜 4位
【津波】 東京・横浜 1位、名古屋 2位、大阪・神戸 3位
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
製品供給は継続もたった1つの部品が再開を左右危機に備えたリソースの見直し
2022年3月、素材メーカーのADEKAの福島・相馬工場が震度6強の福島県沖地震で製品の生産が停止した。2009年からBCMに取り組んできた同工場にとって、東日本大震災以来の被害。復旧までの期間を左右したのは、たった1つの部品だ。BCPによる備えで製品の供給は滞りなく続けられたが、新たな課題も明らかになった。
2024/12/20
-
企業には社会的不正を発生させる素地がある
2024年も残すところわずか10日。産業界に最大の衝撃を与えたのはトヨタの認証不正だろう。グループ会社のダイハツや日野自動車での不正発覚に続き、後を追うかたちとなった。明治大学商学部専任講師の會澤綾子氏によれば企業不正には3つの特徴があり、その一つである社会的不正が注目されているという。會澤氏に、なぜ企業不正は止まないのかを聞いた。
2024/12/20
-
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/12/17
-
-
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2024/12/05
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方