熊本地震で被害が生じ、被災マンションで初の建て替えとなった「上熊本ハイツ」(提供:旭化成不動産レジデンス)

旭化成不動産レジデンスは21日、2016年の熊本地震で被災した熊本市の分譲マンション「上熊本ハイツ」(総戸数100戸)の建て替えを発表した。建て替え後の総戸数は184戸となり、111戸は同社による販売となる予定。マンション建替法に基づく熊本市内の被災マンション建て替えは同物件が初めて。

同物件は1980年竣工。RC(鉄筋コンクリート)造の5棟で構成されている。熊本地震で地盤沈下や液状化現象が起こり、2棟が傾いたほか、ほかの棟でもライフラインや杭に被害が生じた。旭化成不動産レジデンスなどがアドバイザーとなり、説明会やアンケート、個別面談も実施。管理組合で検討を行った結果、圧倒的賛成多数で建て替え推進決議が成立したという。

建て替え後のイメージ(提供:旭化成不動産レジデンス)

新しいマンションはRC造14階建ての1棟となる。7月に本体工事に着手し、今秋には分譲住戸の販売を開始。2020年夏に竣工予定。98人いる区分所有者のうち7割以上は住戸を再取得する方針で、増加分など111戸が販売される見込みとなっている。

旭化成不動産レジデンスは土地を購入しての分譲マンション開発は行わず、建て替えや等価交換による再開発などで事業を展開。建て替えの場合、増加分や旧所有者が手放す住戸の販売を行う。

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(了)

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