東京都は14日、下水道局のホームページで公開している降雨情報システム「東京アメッシュ」のスマートフォン版を15日から提供すると発表した。小池百合子知事は14日の記者会見で同サイトの使いやすさをアピールしたほか、熊本地震からちょうど1年のこの日、改めて防災への取り組みを推進する方針を示した。
同システムは元々、下水道ポンプ運転に活用している降雨情報を都民に提供しているもの。都内のほぼ全域を150mメッシュで10段階の色により雨の強さを表示している。これまではパソコン版のみだったが、今後はスマホでアクセスすれば自動最適化される。またGPS機能により現在地を表示するほか、希望する2地点の登録も可能となる。
アクセス数は2014年度に約7800万件あり、都のサイト内でも最大級の人気となっている。そこで2020年東京オリンピック・パラリンピックのオフィシャルオンラインショップや関連プロジェクトのバナーも追加する。イベントといった下水道局の情報も今後配信される予定。小池知事はスマホ版について「操作性、見やすさ、GPSを使った現在地表示機能といったものを追加した」と説明した。
熊本地震から1年を迎えるにあたり小池知事は首都直下地震への対策について「(1995年の)阪神大震災を私も経験しているが、都市災害は(2011年の)東日本大震災と被害の内容や規模が違うことを頭に入れねばならない」と分析。また「(建築物)耐震化のスピードアップや命につながる道路の拡幅について、住民の理解を得る必要がある。都民ファーストの観点から強靭な首都づくりについて精査していく」とし、「予防では耐震化や不燃化といった技術的な部分、ソフトでは行政機能を時間の無駄なく動かしていくかということを心してやっていきたい」と述べた。
災害時の自身の行動について小池知事は「初動計画のほか、自衛隊、警察、消防、区市町村との連携でなすべきことは既に明確だが、実行の際に気が動転することがないように肝に銘じている」と落ち着いた行動を心がけること、さらに「持っている電動アシスト自転車をいつもしっかり充電している。阪神大震災時に最初の指示がワンテンポ遅れていた感があったが、災害時は自転車ででも都庁へ行くつもりだ」とスピーディーな対応を行う覚悟を述べた。
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http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2017/04/14/02.html
(了)
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