熊本地震では物資やボランティアなど受援体制が課題になったと報告

東京都は1日、「東京都防災会議幹事会」を都庁で開催。総務局など都の各局のほか、国土交通省や陸上自衛隊など国、民間企業の関係者などが出席した。都が作成した「平成28年熊本地震 支援の記録」を基に、熊本地震での都の取り組みや教訓などの報告が行われた。

都は熊本地震後、被災地に1500人超の職員を派遣し支援を行ってきた。熊本地震で得られた教訓として、物資やボランティアなど人員といった受援体制の重要性が各局から出された。

今後、災害対策本部の機能を強化し、区市町村支援のほか物資受け入れや配分をスムーズに行うこと、現地ニーズと活動希望者をマッチングするボランティアコーディネーターの育成などが課題に挙げられた。都では東京ボランティア・市民活動センターと連携し、毎年200人以上のコーディネーターを育成している。

総務局からはり災証明書の迅速な発行について区市町村と取り組んでいるほか、2017年度予算案にも盛り込んだ女性視点での防災ブック作成といった、女性の防災人材育成にも注力する方針が示された。総務局総合防災部の梅村拓洋部長は「熊本地震の教訓を都の防災へ生かす。小池(百合子)知事から対策をリアリティあるものにしてほしいとの指示があった」と説明した。

(了)