「ロープでお互いの体を結び、洪水から避難して」はNG!

 

自分の責任で判断して行動することがあたりまえという方であれば、自転車用を防災用として使いこなしたり、失敗した場合の責任は自分で負う覚悟を持っているでしょうけど、すべてをメーカーの責任にしてしまうような方が多いと、メーカーもうっかり災害にも使えるとは言えないなあと思っています。

というわけで、自転車用、バイク用を利用される場合は、自己責任でとなりますが、「would be better than 」・・漫然と使って目的と手段が逆転するよりましだと思っています。

さて、他にも、動水圧がらみで気になった避難方法があります。「ロープでお互いの体を結び、洪水から避難して」と指導しているものを時々みかけます。

でも、動水圧の力は強いので、ロープの間に障害物が入ろうものなら簡単に全員流されるものになってしまいます。

川でのレスキューの基本では、水中でお互いの体をロープで結んだりはしません。安全な陸上からロープを投げます。この方法については先週イラストも掲載しています。

アウトドア流防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』(7月8日掲載分P4)
http://www.risktaisaku.com/articles/-/1917?page=4
写真提供:藤原尚雄さん
陸上からロープを投げ入れ、救助訓練。水中でお互いが体をロープで結ぶわけではない

専門家が言うからそうしようとか、防災グッズがあるからとにかく使おうするではなく、常に自然の仕組みや理由を考え、グッズの性能を考え、本当にその状況で使えるのかどうか考えてみていただきたいと思っています。誰もが激流を体感している訳ではないでしょうから、ありえない避難訓練も結構見聞きします。ちょっと動水圧の仕組みなどを知っていただくと理解していただけるのですが・・・。

自然遊びを通じて、自然の仕組みを知って、自分で判断して応用できる方が増えたらいいなと思っています♪普段も楽しく自然遊びができて、災害にも強い人、それってかなり「cool」ですよね!

(了)