市町村に情報収集や避難での対策を促す

内閣府は28日、「市町村のための水害対応の手引き」の改訂を発表した。岩手県の小本川が避難勧告の発令基準に達していたものの、避難勧告が発令されず岩泉町のグループホームの入居者が死亡した2016年の台風10号の教訓を踏まえた1月の「避難勧告等に関するガイドライン」改訂や、5月に成立した改正水防法を踏まえ、市町村の情報収集・分析や避難対策に関する部分などを改訂した。

改正水防法に定められた、地方自治体や国交省など河川管理者、気象台といった関係者で構成する大規模氾濫減災協議会に関する内容を記載。平時からの関係者間の信頼構築に努める。国交省や都道府県といった河川管理者と市町村のホットラインに関するページも追加されている。

避難対策の内容充実では「避難勧告の発令基準の設定例」や「避難準備・高齢者等避難開始の伝達文例」および「水害時の住民の避難行動の記載」を追加。さらに「要配慮者等の避難の実効性の確保」に関するページを新設した。

■ニュースリリースはこちら
http://www.bousai.go.jp/taisaku/chihogyoumukeizoku/

(了)

リスク対策.com:斯波 祐介