2023/12/10
防災・危機管理ニュース
【ドバイ時事】アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開催中の国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)は10日、気候変動の影響による被害を軽減する「適応策」の世界目標に関する草案を各国に示した。2030年までに各国の事情に応じて水や食料の不足を解消し、水害対策と保健サービスの強化を目指すとしている。
経済力が乏しく、インフラも脆弱(ぜいじゃく)な途上国では、海面上昇や洪水など気候変動の影響が深刻化している。草案は、適応策の目標達成に向け、各国が25年までに気候変動に関するリスク評価を実施して、その結果を国別拠出金の策定に反映させる仕組みも提案した。
一方、先進国から気候変動の影響を受ける途上国への資金提供に関する具体的な記述はなかった。
適応策に関する先進国から途上国への支援額は20年時点で約286億ドル(約4兆1400億円)。21年のCOP26では、資金を25年までに19年比で2倍以上にすることで合意したが、その後は具体的な交渉が進んでおらず、途上国側は不満を募らせている。
国際NGOの関係者は「途上国の反発を招くと、先進国が望む温室効果ガスの削減強化策の交渉に影響が出かねない」と指摘。適応策の議論を加速させるよう訴えた。
(ニュース提供元:時事通信社)
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
なぜ製品・サービスの根幹に関わる不正が相次ぐのか?
企業不正が後を絶たない。特に自動車業界が目立つ。燃費や排ガス検査に関連する不正は、2016年以降だけでも三菱自動車とスズキ、SUBARU、日産、マツダで発覚。2023年のダイハツに続き、今年の6月からのトヨタ、マツダ、ホンダ、スズキの認証不正が明らかになった。なぜ、企業は不正を犯すのか。経営学が専門の立命館大学准教授の中原翔氏に聞いた。
2024/11/20
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/11/19
-
ランサム攻撃訓練の高度化でBCPを磨き上げる
大手生命保険会社の明治安田生命保険は、全社的サイバー訓練を強化・定期実施しています。ランサムウェア攻撃で引き起こされるシチュエーションを想定して課題を洗い出し、継続的な改善を行ってセキュリティー対策とBCPをブラッシュアップ。システムとネットワークが止まっても重要業務を継続できる態勢と仕組みの構築を目指します。
2024/11/17
-
-
セキュリティーを労働安全のごとく組織に根付かせる
エネルギープラント建設の日揮グループは、サイバーセキュリティーを組織文化に根付かせようと取り組んでいます。持ち株会社の日揮ホールディングスがITの運用ルールやセキュリティー活動を統括し、グループ全体にガバナンスを効かせる体制。守るべき情報と共有すべき情報が重なる建設業の特性を念頭に置き、人の意識に焦点をあてた対策を推し進めます。
2024/11/08
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2024/11/05
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方